特定技能で採用できる国一覧と特徴|送り出し国の制度や今後の動向を解説

特定技能制度では、日本政府と二国間で「送出し国協定(MOC)」を結んだ国から、外国人を正規ルートで受け入れることができます。

採用可能な国は年々増加しており、国ごとに言語能力、就労分野、文化的適応力などに違いがあります。

この記事では、特定技能で採用できる国の一覧、各国の特徴、採用方法、試験制度、今後の拡大予定について詳しく解説します。

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特定技能で採用可能な国の一覧

日本が「送出し国」として協定を締結している国は以下の通りです(五十音順)。

  • インド
  • インドネシア
  • ウズベキスタン
  • カンボジア
  • スリランカ
  • ネパール
  • バングラデシュ
  • フィリピン
  • ベトナム
  • モンゴル
  • ミャンマー
  • パキスタン
  • タイ

これらの国とは、特定技能に関する覚書(MOC)が結ばれており、原則として政府認定の送り出し機関を通じた人材紹介が必要です。

送り出し国の特徴と比較

国名 特徴 対応分野 語学傾向
ベトナム 技能実習からの移行者が多く、採用実績豊富 製造、介護、建設 日本語学習者数最多
フィリピン ホスピタリティに優れ、介護や外食に人気 介護、外食、宿泊 英語も通用、N3取得者多数
インドネシア 宗教対応が必要だが日本文化への理解度が高い 介護、農業、建設 JPLT学習支援体制あり
ネパール まじめで勤勉な人材が多い 製造、農業、清掃 教育レベルにばらつきあり
ミャンマー 介護や農業で採用増加中 農業、介護、建設 国内情勢に注意

特定技能人材の採用方法とルート

各国の特定技能人材は、主に以下のルートで採用されます:

  1. 政府公認の送り出し機関を通じて紹介
  2. 民間人材紹介会社(登録支援機関との連携)を利用
  3. 技能実習2号修了者の切り替え

ベトナムやインドネシアなどは送り出し機関の登録制となっており、政府管理のもとで日本側とマッチングされます。

国ごとの試験情報と試験実施体制

特定技能のビザ取得には、日本語試験(JLPT N4相当)と分野別の技能評価試験が必要です。

試験実施国は年々拡大しており、ベトナム・フィリピン・ミャンマー・インドネシアなどで試験が定期開催されています。

各分野の試験情報は分野別運用要領にて公開されており、介護や外食などは比較的開催頻度が高めです。

制度の背景と今後の拡大予定

特定技能制度は、深刻な人手不足を背景に、日本政府が技能実習制度の補完・代替として導入した制度です。

今後は制度見直しにより、送り出し国の追加や2号ビザの分野拡大も検討されています。

ベトナム以外の国にもバランスよく採用が広がるよう、支援体制・情報提供の拡充が進められています。

特定技能で採用できる国に関するよくある質問

特定技能で採用できる国はどこですか?

ベトナム、フィリピン、インドネシア、ネパール、ミャンマーなど、日本政府と覚書を締結した国です。

ベトナム人が多いのはなぜですか?

技能実習制度からの移行者が多く、制度や送出し体制が整備されているためです。

国によって紹介ルートは違いますか?

はい。一部の国は政府管理の送り出し機関制度を設けており、民間経由での直接紹介が制限されている場合があります。

まとめ|採用国の特徴を把握して特定技能人材を効果的に受け入れよう

特定技能で外国人を受け入れる際には、送り出し国ごとの制度や文化、採用方法を理解することが重要です。

ベトナムやフィリピンをはじめとする主要国は、政府間協定により制度的な枠組みが整備されており、信頼性の高い人材を受け入れやすい体制が構築されています。

今後の制度拡充に備え、複数国を視野に入れた採用戦略を構築しておくことが、安定した人材確保につながります。