特定技能の職種とは?現在の16分野一覧と追加予定の物流倉庫・廃棄物処理・リネン供給まで徹底解説

特定技能制度では、あらかじめ定義された16分野に属する業務のみ、特定技1号・2号ビザでの就労が認められています。さらに政府は2027年からの制度拡充に向けて、物流倉庫管理・廃棄物処理・リネン供給の3分野を2025年時点で追加検討中です。

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現行16分野の一覧と業務区分

以下は2024年3月時点の閣議決定に基づく、特定技能1号及び一部2号で対応可能な16分野です。各分野では定められた業務区分に従事することが求められます。

分野 主な業務
介護 身体介護および支援業務全般
ビルクリーニング 建物内部の清掃、客室ベッドメイク等
工業製品製造業 金属加工、電気機器組立、縫製など複数の業務区分
建設 土木・建築・設備施工、内装仕上げ等
造船・舶用工業 鉄工・塗装・溶接・機械加工など
自動車整備 車の点検・整備、部品交換など
航空 グランドハンドリング、航空機整備等
宿泊 客室管理、フロント業務等
自動車運送業 トラック・バス等の運転、荷役補助等
鉄道 運転・駅務・保守作業
農業 栽培、収穫、加工補助等
漁業 漁労・加工・水産関連作業
飲食料品製造業 食品加工・製造ライン作業
外食業 調理補助、接客、清掃など
林業 植栽・間伐・伐採など林業作業
木材産業 製材・木材加工業務

16分野に共通する特徴とルール

これらの分野では、日本人と同等の労働条件・賃金・支援計画など制度遵守が義務付けられ、業務区分以外の関連作業(清掃・搬送等)も付随して従事可能です。ただし、各分野の運用要領により範囲は明確に定義されています(例:工業製造業では縫製・印刷も含まれる):contentReference[oaicite:1]{index=1}。

追加予定の3分野の概要

政府は2025年5月、有識者会議で制度改正案を提示し、2025年12月の閣議決定、2027年以降の制度施行を見込んで以下の3分野の追加を検討しています:contentReference[oaicite:2]{index=2}。

物流倉庫の管理分野

EC市場の拡大に伴い、人手不足が深刻な倉庫業界で、仕分け・ピッキング・梱包・出荷準備・在庫管理などが対象業務です。フォークリフト操作も含まれる場合があります:contentReference[oaicite:3]{index=3}。

廃棄物処理分野

環境インフラを支える重要分野で、ごみの分別・選別・圧縮・搬送、中間処理施設での作業や焼却・破砕といった業務が該当します。安全配慮と許可の確認が必要です:contentReference[oaicite:4]{index=4}。

リネン供給(リネンサプライ)分野

ホテル・医療・介護施設向けのシーツ・タオル・ユニフォーム等を回収、洗濯、仕上げ、再配送する業務です。産業用洗濯機やプレス作業なども含みます:contentReference[oaicite:5]{index=5}。

今後の導入予定と企業の対応ポイント

これらの新分野は制度変更後(2027年以降)に正式導入される見通しです。企業は早期に業務定義や受け入れ方針を検討することが求められます。

  • 新3分野は全て「1号ビザ」の対象となる見込み
  • 導入に合わせ送り出し国や試験制度、支援機関との連携体制を整備
  • 各業務ごとに安全衛生・文化理解教育体制を準備

特定技能職種に関するよくある質問

Q. 特定技能は16分野以外の職種でも認められますか?

A. いいえ。現在は16分野に限定されており、新3分野の追加後も19分野以内に制限されます。

Q. 新たに追加される3分野はいつから受け入れ可能ですか?

A. 2025年12月の閣議決定後、関連政令改正を経て、2027年ごろから運用開始が予定されています。

Q. 追加分野の試験や送り出し国はどうなりますか?

A. 各分野ごとに分野別技能評価試験や日本語試験、送り出し国との協定整備が進む見込みですが、詳細は今後公表されます。

まとめ|職種理解が特定技能制度の第一歩

特定技能制度では、16の定義済み職種(分野)でのみ外国人就労が認められており、制度拡大により今後「倉庫管理」「廃棄物処理」「リネン供給」の3分野が追加予定です。

制度開始前から業務内容を整理し、試験・支援体制・安全教育を準備することで、外国人受け入れの成功率を高められます。