技能実習から特定技能への切り替えガイド【2025年最新】

技能実習から特定技能への切り替えを検討している方へ。2025年現在、制度は大きく整理され、技能実習2号を良好に修了すれば試験免除で特定技能1号へ移行できる特例があります。

本記事では、切り替えのメリットや注意点、対象職種、必要な条件、申請手続きの流れ、支援機関の活用方法までを、企業・外国人双方の視点からわかりやすく解説します。

技能実習から特定技能への切り替えとは？制度の基本を解説

技能実習制度は、開発途上国への技能移転を目的とした期間限定の制度です。一方で、特定技能は日本の人手不足分野における即戦力人材の就労を目的としており、在留資格「特定技能1号・2号」が設けられています。

技能実習2号を良好に修了した方は、「修了者特例」により特定技能1号への切り替えが試験免除で可能です。実務経験を活かして長期的なキャリアを築くための制度的な移行ステップとなります。

技能実習から特定技能へ切り替えるメリットと注意点

最大のメリットは、特定技能1号では最大5年の就労が可能であり、分野によっては特定技能2号への移行で無期限の在留や家族帯同も可能になることです。

ただし、切り替えにあたっては職種の一貫性、良好な修了実績、企業側の支援体制など、複数の条件を満たす必要があります。早めの準備が重要です。

技能実習から特定技能へ切り替えできる対象職種と条件

技能実習と特定技能の対象職種は制度上連携しており、以下のような分野が該当します。

• 介護
• ビルクリーニング
• 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業
• 建設業
• 農業・漁業
• 飲食料品製造業・外食業 など

重要なのは技能実習2号を良好に修了していることと、切り替え先が同一分野・同一職種であることです。

技能実習から特定技能に切り替えるための要件【試験免除の条件も】

技能実習2号を良好に修了していれば、「技能試験」および「日本語試験」は原則免除されます（「修了者特例」）。ただし、分野によっては個別条件が異なるため注意が必要です。

例えば、介護分野では日本語能力試験（JLPT）N4以上が必要とされており、修了だけでは移行できないケースもあります。事前に確認しましょう。

技能実習から特定技能への切り替え手続きの流れ【企業・本人の対応】

在留資格変更許可申請の手続き概要

技能実習から特定技能への切り替えは「在留資格変更許可申請」によって行われます。外国人本人が申請人となり、企業がサポートする形です。

1. 技能実習2号修了証明書の取得
2. 受け入れ企業と新たな雇用契約を締結
3. 支援計画を作成（登録支援機関または自社支援体制）
4. 在留資格変更許可申請を入管に提出

必要書類とスケジュールのポイント

主な提出書類は以下の通りです。

• 在留資格変更許可申請書
• 技能実習2号修了証明書
• 雇用契約書
• 支援計画書
• 身元保証書、理由書など

通常、書類準備〜審査まで2〜3ヶ月程度かかります。余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

技能実習から特定技能へ切り替える際の登録支援機関の活用方法

特定技能外国人を受け入れる企業には、生活支援や定期面談、行政報告など10項目の支援義務が課されています。

これらの支援を自社で実施できない場合は、登録支援機関へ支援業務を委託することで要件を満たすことができます。切り替えのタイミングで支援体制を見直すのが理想です。

技能実習から特定技能へ切り替える際のよくある質問

技能実習と異なる職種でも特定技能に切り替えられますか？

原則として同一分野・同一職種での切り替えが求められます。職種変更は困難です。

試験は必ず受ける必要がありますか？

技能実習2号を良好に修了していれば技能試験・日本語試験は免除されます。

切り替えにはどれくらいの時間がかかりますか？

申請から許可までは2〜3ヶ月程度が目安です。早めの準備が推奨されます。

技能実習から特定技能へ切り替えまとめ

技能実習から特定技能への切り替えは、外国人本人にとっても企業にとっても中長期的な活躍に繋がる制度的な移行ステップです。

試験免除の特例を活かし、正しい知識と手続きでスムーズな切り替えを実現しましょう。支援体制の整備や書類準備を含め、早めの対応が成功の鍵です。